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どのような交際費・会議費なら損金として認められやすいのか?

日本情報マート

2019.02.13

 日々のビジネスシーンには、取引先との食事会や、従業員の懇親会などコミュニケーションを深める目的で行われる飲食やイベントがあります。これらの支出は、交際費や会議費、または福利厚生費といった科目で処理されますが、税務上、それぞれの取り扱い(損金に算入または不算入)が明確に決められています。迷いやすい交際費や会議費の判断基準、シーン別の留意点を確認していきましょう。

 なお、福利厚生費の取り扱いについては、「経費に関する税務上の留意点~福利厚生費編~」を参照ください。

1 損金に算入? 不算入? 交際費や会議費の判断基準と税務上の取り扱い

 初めに交際費や会議費の判断フローと取り扱い(原則)を見てみましょう。

交際費や会議費の判断フローを示した画像です

 このように、交際費や会議費は、その場が会議に該当するのかどうか、参加者は従業員のみかどうかなど、支出ごとに判断する必要があります。

1)交際費

 税務上、交際費は「交際費、接待費、機密費その他の費用で、法人が、その得意先、仕入先その他事業に関係のある者等に対する接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為のために支出する費用」をいいます。なお、本稿では読みやすさを考慮し、税法上の交際費等を交際費と記載しています。

 交際費となるのは、クライアントや取引先との接待での飲食費、お中元やお歳暮代、手土産代などの費用が対象です。注意が必要なのは、支出の対象者がクライアントや取引先などの外部の人たちだけでなく、役員や従業員など事業に関係のある全ての人が含まれる点です。例えば、取引先と一緒に従業員が数名参加して食事をした場合(1人当たり5000円超)には、取引先に対して支払った分だけでなく、従業員分の飲食費も交際費に該当することになります。

 交際費は基本的に損金に算入することはできません。ただし、交際費のうち飲食費に該当するものは、1人当たり5000円以下であれば、交際費の範囲から除かれ、会議費などとして損金に算入することができます。

 また、資本金が1億円以下である中小企業の場合、社外の人との飲食費の50%までの金額(飲食費の金額を問わない。社内飲食費は除く)、もしくは飲食費に限らず年間800万円までの交際費のどちらか一方を選択し、損金に算入することができます(交際費課税の特例措置)。なお、飲食費の中には、料理そのものだけでなく、テーブルチャージ、会場代など、飲食をするために必要な費用が含まれます。

 中小企業において、交際費が年間800万円を超えることはあまりありません。そのため、多くの中小企業では、交際費の全額が損金に算入されています。この特例措置の適用期限は2020年3月末までとなっていますが、今後の税制改正により延長される可能性もあるため、情報収集を心掛けましょう。

2)会議費

 税務上、会議費は「会議に関連して、茶菓、弁当その他これらに類する飲食物を供与するために通常要する費用」をいいます。

 クライアントや取引先との商談、社内会議などで提供された飲食費、会議で使用された会場代や資料代などの費用が対象です。支出の対象者は、交際費と同様、クライアントや取引先、従業員などが含まれます。

 会議費は全額損金に算入できます。具体的な費用の定めはありませんが、「通常要する費用」が対象となります。また、前述した通り、1人当たり5000円以下の飲食費については、会議費として損金に算入することができます。なお、会社によっては、雑費など会議費以外の科目を用いていることもあります。

 以降では具体的なケースを見ていきましょう。

2 クライアントとゴルフに行った場合の費用は損金に算入できるか?

 食事だけでなく、クライアントとゴルフやスポーツ観戦といったレジャーなどに興じる場合があります。その際、ゴルフのプレーなどだけでなく、飲食をともにすることがあります。

 こうした場合の全ての費用は交際費に該当し、一連の行為のうち、飲食部分のみだけを会議費などとすることはできません。交際費の対象外となる飲食費は、あくまで「飲食」が目的でなければならず、ゴルフなどが目的となっている場合は、たとえ飲食をしたとしても該当しません。

3 取引先への手土産代は損金に算入できるか?

 取引先への訪問時などに、お菓子などの手土産を渡す場合があります。その際の費用は交際費に該当します。お中元やお歳暮代なども同様です。

 ただし、食事会などで飲食をした店舗で提供されている料理を手土産として持ち帰る場合、1人当たり5000円以下であれば、損金に算入できます。

4 一次会と二次会の費用の合計が、1人当たり5000円を超えた場合の飲食費は損金に算入できるか?

 クライアントなどとの食事会の後、二次会が別の店舗で行われる場合があります。その際の費用は、たとえ一次会と二次会の費用の合計が1人当たり5000円超であっても、各店舗での支払いが1人当たり5000円以下であれば、会議費などとして損金に算入できます。

5 会議後の飲食費は会議費として損金に算入できるか?

 会議後に参加メンバーで食事に出掛ける場合などがあります。その際の費用は会議費には該当しないと考えられます。会議費は、会議中の飲食が対象となるものであり、会議後の飲食は懇親会や慰労会などの意味合いが強いからです。

 なお、会議を開催する場所などについては、具体的な定めがないため、飲食店などで行っても問題ないと考えられます。また、会議費として損金に算入する場合、会議の実態が問われます。税務調査で指摘を受けたときのために、議事録などを残しておくとよいでしょう。

6 被災した得意先に送った支援金は損金に算入できるか?

 得意先が被災した際に、支援金を送ることがあります。支援金の目的が復旧や救援のためである場合には、基本的には交際費には該当せず、災害見舞金などの科目で損金に算入されます。なお、支援金の金額については、被災状況や取引規模などから見て、あまりにも多額であった場合には、贈与などに該当する可能性があるので注意しましょう。

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以上

※上記内容は、本文中に特別な断りがない限り、2019年2月13日時点のものであり、将来変更される可能性があります。

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執筆:日本情報マート
監修:税理士法人コレド会計 税理士 石田和也

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