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【2021年1月版】AI活用により、決算書不要のオンライン融資を実現。りそな銀行が手がける「Speed on!」開発の裏側

日本情報マート

2021.01.18

創業企業を含む中小企業に寄り添うサービスの開発に注力する、りそな銀行。昨年の2020年1月14日より、オンライン完結型の融資商品、りそなビジネスローン「Speed on!(スピードオン)」の取扱を開始しており、今年2021年1月からは融資期間が最大3年になるなど、さらにバージョンアップしています。

りそな銀行としてこれまでにない融資の形を実現した本サービスは、どのように誕生したのでしょうか。りそなCollaborare事務局では、りそな銀行の開発担当者にインタビューし、商品開発の目的と、商品リリースまでの道のりを伺いました(インタビューを実施したのは2020年10月時点です)。

※話し手:りそな銀行の開発担当者(以下「担当者」)

※聞き手:りそなCollaborare事務局(以下「事務局」)

1 「お客様が本業に集中できる時間を」。来店や書類準備の手間を極力削減した、りそなのオンライン融資

事務局

りそなCollaborare読者に向けて、改めて「Speed on!」(インタビュー中も「Speed on!」)のご紹介をお願いいたします。

担当者

「Speed on!」は、りそな銀行が独自に開発したオンライン融資(オンラインレンディング)商品です。

審査結果は最短で即日回答な上、基本的には来店不要、手数料不要、無担保・無保証で、最大1,000万円のご融資が可能です。また、お客様のお手続きがスムーズに進んだ場合には、最短3営業日後にご入金まで完了します。

事務局

時間のない事業者の方に、特に向いているサービスですね!

しかし、銀行としては非常にチャレンジングなプロジェクトだったことと思います。どのような目的を持って、開発に着手されたのですか?

担当者

りそな銀行は、以前より「企業の成長を応援したい」という想いのもと、特に創業企業支援に注力してきました。

具体的には、法人口座WEB受付、インターネットバンキングの優遇メニューなどを備えた「創業応援パック」、経営者に向けてさまざまな情報をご提供する「りそなCollaborare」(コラボラーレ。当サイト)、創業フェーズの企業も申し込めるビジネスカードローン「活動力」などのサービスを展開しています。

そうした企業のステージに合わせたさまざまなサービスを多数展開してきたかいあって、「創業期にりそな銀行を利用した」という企業様が徐々に増えてきています。

また、そうした企業様が徐々に成長フェーズへと移り変わっていることで、「今後のさらなる成長を目指し、資金調達や融資を考えている」というご相談も多くいただくようになってまいりました。

より多くのお客様のご要望に応えるため、オンライン融資のサービス開発に着手したのです。

事務局

企業の成長やニーズに合わせて、さまざまなサービスを展開されてきた延長に、今回の「Speed on!」があるのですね!

「Speed on!」のおすすめポイントを教えていただけますでしょうか。

担当者

「Speed on!」は、「お客様が本業に集中できる時間を増やしてほしい」という想いをもって開発したサービスです。

お客様のお手間を極力削減するため、基本的には審査申込から契約・入金まで来店不要・決算書の提出不要(※一部来店必要、入金後に決算書の提出依頼あり)としていることが、もっとも大きなポイントとなっています。

オンラインで24時間お申し込み可能ですので、日中の忙しい時間帯を避け、空いた時間やご帰宅後にお手続きをしていただけます。

スタート以降もお客様のご要望を受けてサービス改善を進めており、現在の金利は1〜9%としています。これは、競争力のある水準だと思います(※参考一覧は後述)。

また、履歴事項全部証明書についても提出不要です。

これにより、審査時点で必要な書類が、免許証やマイナンバーカードといったご本人確認資料のみとなり、さらにお申し込みの手続きが簡潔になりました。

事務局

ご本人確認資料のみというのは驚きです。お客様からの反響はいかがですか?

担当者

お客様からは、「審査回答の早さ・入金の早さなど、スピード感に驚いた!」「思った以上に簡単で便利」「電子契約も簡単にできる」と言っていただいています。本当にうれしく、感謝しております。

これまで、銀行から融資を受ける際には、ご来店の上に、決算書など多くの書類を提出していただく必要がありました。担当者とのやりとりも多いため、通常2〜3週間、長ければ1カ月ほどのお時間を頂戴することもありました。

そうしたこれまでの融資と比較しますと、お客様のお手間はかなり削減することができましたし、スピードも大幅にアップしたと思います。

オンライン上でのお手続きもできるだけ簡潔にしたく、わかりやすいUI/UXを意識しました。
「お客様が本業に集中できる時間をつくる」ことを目的としており、側面的にお客様の事業の成長をサポートしたいという想いがあります。

事務局

ありがとうございます。お客様のお役に立つことができるのは、本当にすばらしいことですね。

2 部門の枠を超えて、銀行内の知見とノウハウを集結。独自のAI審査モデルを実現

事務局

ここからは開発の裏側についてもお伺いしたいと思います。

オンライン融資はりそな銀行として全く新しいチャレンジだったと思いますが、開発で1番ご苦労されたのはどのような点でしたか?

担当者

前例がないものですので、開発の大きな方向性を決めるところまでは、非常に大変でした。

当初は、「大きなシステムを1から作ろう」という方向で動いていましたが、改めて社内に目を向けてみると、すでにりそな銀行が持っているシステムや過去の経験の中にも、生かせるものが多くあると気がついたのです。

部門の枠を超えて、既存の仕組みや知見を活用していこう」と方針転換し、そこからはスムーズにプロジェクトが動き出しました。

事務局

具体的には、どのような仕組み・知見を活用されたのですか?

担当者

例えば、決算書を使わないオンライン融資において、「どのように信用を担保するか?」というのは大きな課題でした。

社内に蓄積されていたデータを応用することで、その課題を想定よりスピーディに開発することができました。

活用したデータは、りそな銀行内にある新たな審査モデルを作るチームが保有していたものです。決算書以外に信用を担保する方法はないか、以前からさまざまな研究を重ねており、豊富なデータを持っていたのです。

他にも、住宅ローンのお申し込みに使われていた電子契約システムなど、部門を問わず、過去の経験の中から生かせるものを取り入れました。

結果的に、当初の想定よりもコンパクトで、機能的なシステムにまとめることができたと思います。

事務局

まさに、りそな銀行一丸となって進めたプロジェクトなのですね。

担当者

そうですね。こうして他部署を巻き込んでいったことで、りそな銀行内でこのプロジェクトを応援してくれる社員が増えましたし、注目度も上がっていったと感じます。

事務局

「Speed on!」の特徴の1つでもある「AIによる審査」にも、他部門のデータやノウハウが生かされているのでしょうか。

AI審査がどのような仕組みとなっているのか、教えていただけますか。

担当者

AIによる審査は、決算書の代わりにお客様の入出金記録をAIが読み込み、審査を通すか否かを自動で判断する仕組みです。

融資が通るかどうかというお客様にとって非常に重要なポイントをAIが担うこととなりますので、「AIの判断に任せて良いか」という点は、慎重に検証する必要がありました。

そこでサービス開始前に、数十社以上のデータをサンプルとして、AIの判断を人の目で再確認するという調査を実施したのです。

そんな地道な作業を積み重ねて開始したサービスですので、初めて実際にお客様からお申し込みをいただき、ご契約が完了したときは、非常に感慨深いものがありました。決して忘れられない出来事です。

事務局

開発チームの苦労が垣間見えるお話ですね。お伺いしているこちらも、グッときてしまいました。

「Speed on!」というサービス名にはどのような意味や由来があるのでしょうか?

担当者

「Speed on!」の由来は、「Speed(スピード) × online(オンライン)」です。

オンラインで、スピーディに完結する融資、というコンセプトが伝わる名称にしました。

実は、他にも候補がいくつかありましたが、なかなか最終決定に至らず、一緒にプロジェクトを進めたベンダーさんからも「いつ決まるのですか?」と聞かれてしまったほどでした。

いよいよ決定しなくてはいけないという期限直前となって、「サービスのコンセプトに立ち返ろう」と考え、「Speed on!」を思いついたのです。
プロジェクトに関わる他のメンバーや経営層も賛同してくれ、すぐに決定となりました。

事務局

いろいろと紆余曲折を経て、コンセプトをストレートに伝える名前に落ち着かれたのですね。

サービスへの思い入れが伝わる、素敵なエピソードです!

3 多くの事例を蓄積し、サービスのさらなる進化を目指す

事務局

さまざまなご苦労を経て開発された「Speed on!」ですが、お客様には、どのように活用してほしいとお考えですか?

担当者

基本的には事業性資金、企業の運転資金としてのご活用を想定しているサービスです。

特に挙げるとするなら、やはりお忙しい経営者にこそご活用いただきたいと考えております。

繰り返しになりますが、基本的に来店不要で最短即日審査結果が出るような仕組みにしたのは、日中なかなかお時間の取れない経営者を応援するためです。

オンラインでのお申し込みも簡素化していて15分程度で完了しますし、スマートフォンからもアクセスできます。

最大1,000万円までの融資ができるサービスとなっていますが、ご自身で金額や返済期間をご設定いただけます。

これまでのお申し込み実績を見ますと、少額で、短期間の運転資金のためにお申し込みされている方が多い印象ですね。

事務局

堅実で計画的な経営者の方が多いのですね。

今後、オンライン融資を世に浸透させていく上で、課題に感じていることはありますか?

担当者

お客様の利便性向上と、適切な審査モデルの両立は、今後取り組むべき課題だと感じています。

従来の融資は、過去の決算をもとに融資の判断をしてきました。オンライン融資ではそこから一歩進んで、データで蓄積された入出金履歴やお客様の行動履歴をもとに、融資を行っています。

しかし、依然としてお客様側に「過去の実績」が必要であることに変わりはないのです。

この過去の実績に頼る審査モデル自体を進化させなくては、オンライン融資自体も浸透していかないと考えています。

審査モデルを進化させていくためには、失敗・成功含め、いかに多くのデータを蓄積させていけるかが、成功の鍵となるでしょう。

事務局

進化のためには、成功事例だけでなく失敗事例や、瑕疵(かし)データも必要ということですね。
「Speed on!」の今後の展開が楽しみです。

最後に読者に向けて、りそな銀行を代表してメッセージをお願いいたします。

担当者

りそな銀行はこれまでも、中小企業や創業企業の成長支援に注力してまいりました。

これからも、資金や情報・経営相談などさまざまな角度から、起業される方々を応援し、創業企業の皆さまに選んでいただける銀行を目指して精進してまいります。

4 ご参考 オンライン融資の事例一覧(2021年1月18日時点)

オンライン融資の例を示した画像です

以上

※上記内容は、本文中に特別な断りがない限り、2021年1月18日時点のものであり、将来変更される可能性があります。

※上記内容は、株式会社日本情報マートまたは執筆者が作成したものであり、りそな銀行の見解を示しているものではございません。上記内容に関するお問い合わせなどは、お手数ですが下記の電子メールアドレスあてにご連絡をお願いいたします。

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執筆:日本情報マート

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