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社長として成長する

スペシャル対談「クレスト永井社長×りそな銀行」マーケティングが経営者を、そして会社を変える。

日本情報マート

2018.11.06

 これからの成長を目指すベンチャー企業や中小企業にとって、「限られた人材、資金の中で、どのように売上を拡大させるか」はとても重要な課題です。りそな銀行×マルケトでは、経営者向けに、こうした課題に対応するマーケティングの仕組みをご提供しています。

 今回のインタビューは、マルケトを使った営業活動の先駆者であるクレスト永井俊輔氏と、ベンチャー企業や中小企業を“本気で応援したい”という思いでこの仕組みを仕掛けたりそな銀行の鶴見亮祐氏のスペシャル対談企画です(司会はマルケト小関が行いました)。

 鶴見氏からは、りそな銀行が考える、経営者を“本気で応援する”ための世界観を、そしてクレスト永井氏からは、マルケトを使って成功するために必要なビジネスの要諦を教えていただきました。全ての経営者の心に響く熱いヒントとメッセージを、ぜひお読みください。

鶴見亮祐(以下、鶴見)

りそな銀行の法人のお取引先は26万社、グループ全体で55万社ありますが、対面でお会いして、直接お悩みを聞けているのは5万社くらいしかありません。そこで「りそなCollaborare(コラボラーレ、通称りそコラ)」というメディアを立ち上げ、そこに掲載した記事のログなどを分析して、残りの21万社の課題やニーズを理解しようと考えました。そして、融資以外にも、最新のテクノロジーを活用した営業の効率化や売上の向上策など、多面的なご支援をしていきたいのです。

永井俊輔(以下、永井)

素晴らしいですね。

鶴見

私の夢は、「りそコラ(りそなCollaborare)」を中心とした我々が提供するプラットフォームを通じて成長する企業が増え、さらにそれらの企業が提供する新しいサービスをプラットフォームでプロモーションすることで、次々と企業が成長していくエコシステムを構築することです。りそな銀行と関われば、そのエコシステムを利用できるような環境を目指しています。

永井

中小企業は往々にして、資金調達の方法を知らないとか、人脈がないとか、そもそもビジネスのルールを知らないことがボトルネックになっていますよね。特に年配の経営者の場合、産業が斜陽になって売上が落ちてきたときに、諦めて事業を畳むという選択肢しかないと勘違いしている方が非常に多い。経営者の無知を埋めるためにも、貴行のプラットフォームで情報発信されるというのは、大変価値のあることだと思います。

――それでは、次に、永井さんの経歴を教えていただけますか。

永井

私は“レバレッジ子育て”と呼んでいるのですが、私自身、非常に面白い育てられ方をしているんです。普通、子供が「ゲームが欲しい」と親にねだると、「次のテストで100点を取ったら買ってあげる」と言いますよね。つまり、ノルマをクリアするとご褒美がもらえる。そうすると、目標をクリアするために頑張りはするものの、失うリスクがありませんから、達成できそうになければ、諦めてしまうんです。この経験が、社会に出てから目標を達成できない営業担当者を生むのではないか、というのが私の父の理論でした。そこで、父は私が「ゲームが欲しい」と言うと、先に大量のゲームを私に与えるのです。そして楽しさを味わわせた後に、「これだけ与えたのだから、次のテストでは100点を取って当たり前だろう」というんですね。そこで90点しか取れなかったとしたら、全てのゲームを処分されてしまう。だから次は恐る恐るお願いをするようになるし、手に入れたものを失わないために、必死で満点を取る努力をするようになりました。100万円もらう喜びと、100万円盗まれる苦しみを比べると、後者のほうが何倍も大きいですからね。

――幼い頃から経営者として育成されてきたのですね。

永井

そうです。実家は群馬県でアパートやマンションを100部屋くらい持って不動産経営をしていたのですが、私が高校生になったときに「高校生になったんだから、おまえがこの会社をやれ」と言われて、高校1年生で代表取締役になりました。過疎化が進み、毎年入居率が下がっていく状況で、あと1部屋空室になると赤字に転落するというタイミングでした。どうやって入居率を上げようかと考えたときに、当時はまだインターネットの普及がそれほど進んでいない頃でしたので、学校が終わってから不動産の店舗を自転車で回って、「うちの空室をお願いします」と頭を下げて顔を覚えてもらうようにしました。 すると、案内してもらえる量は増えたのですが、なかなか契約率が上がらない。結局、営業担当者のセールストーク一つで、“決まるか決まらないか”が変わってくることが分かったんですね。そこで契約を取ってくれた営業担当者にはインセンティブとしてギフトカードを渡すことで、入居率を9割くらいまで引き上げることができました。

――すごいですね。それはいつまで続けたのですか?

永井

大学を卒業するまでですね。月曜日と火曜日は東京で大学の授業を受けて、水曜日から金曜日までは群馬で仕事をしていました。私が大学生の頃は、ちょうど建設コストが上がった時代と重なってしまい、新しい物件を建てることができなかったので、ビジネスを伸ばすために、入居率が低くて困っているオーナーに対して、コンサルティングを始めました。 入居率が低いところは外から見れば分かるので、そこの登記簿からオーナーに連絡をして、「不動産屋さんに営業回りをすると売上が上がったので、あなたの物件の分も一緒にやりましょうか。その代わり、決まったら毎月賃料の5%をください」と。

――今でいうサブスクリプションモデルですね。大学卒業後は、どうされたのですか?

永井

新卒でジャフコに入って、ベンチャーキャピタルのM&Aやバイアウトに携わっていました。しかし、ある日突然、父がやって来て、「今日でジャフコを辞めて、うちで働け」と言うんですね。父が東京でやっていたクレストという会社の業績が悪化していたので、私に立て直せと。クレストは、看板工事・DTP・ガーデニングの3事業をやっている会社なのですが、当時はリーマンショック後で、倒産する顧客が続出していました。クレストのP/L(損益計算書)を見てみると、惨憺(さんたん)たる有り様でした。 そこで、新規出店がないと発注が来ない看板工事ではなく、恒常的に変わるファッションブランドのウインドウディスプレイを手掛ける事業にピボットして、今では4000社の顧客を持つ会社へと進化を遂げています。

――永井さんはITをうまく活用して事業を伸ばしていらっしゃいますが、テクノロジーとの付き合い方について、どのようにお考えですか?

永井

いきなりツールだけ持ってきても、なかなかうまく当てはまりません。まずは徹底的に自身のビジネスを理解することから始めなければなりません。ビジネスの構造を本質的に理解して、それを図解してみると、“どこにITを入れると効率が良くなるか”ということが見えてくるはずです。

鶴見

おっしゃる通りですね。全体の商流が見えている中で、改善したいポイントにITを入れるべきだと思います。

永井

それができるようになるためには、“マーケティングオートメーションとは何か”といったテクノロジーに対する最低限の知識は必要です。本を2〜3冊読んで理解しておかなければ、ビジネスを俯瞰(ふかん)してみても、ITを活用すべき勘所は見えてきません。

鶴見

我々としては、営業担当者にはもっと営業に専念してほしいし、経営者にはもっと経営に専念してほしい。だからこそ、効率化できる雑多なところはITに置き換えましょうと。実は大企業よりも、人手の足りない中小企業こそ、もっとITを活用すべきだと考えています。

永井

そうですね。弊社は複数の事業を持っていますし、今はまだ3社ですが、これからレガシーマーケットにおいて積極的に投資やM&Aをしていきたいと考えていますので、全ての事業のマーケティングデータを統合管理して、マーケティングオートメーションとつなげていきたいです。

鶴見

レガシーマーケットの復権を徹底的にやっていく企業が出てくると、日本の強みの幅が広がると思いますので、ぜひ頑張っていただきたいですね。

●株式会社クレスト 代表取締役社長 永井 俊輔氏
●プロフィール 1986年、群馬県生まれ。2009年に早稲田大学を卒業後、株式会社ジャフコに入社。M&Aやバイアウトに携わった後、株式会社クレストへ入社。2016年より代表取締役社長に就任。入社後、CRMやMAを活用して4年間で売上を2倍に拡大させ、クレストをサイン&ディスプレイ業界の最大手に成長させた。その一方、起業家として成熟産業にITを組み合わせて新たな価値を生み出し、生涯に100の事業に関わる目標としている。「デザインの世界にイノベーションを起こしたい」という思いから、2014年にデザイン会社の株式会社ドラミートウキョウを創業。「デジタルマーケティング格差がゼロの世界を作りたい」という思いから、2015年10月にグリードナーチャリング株式会社を創業。2017年には初の書籍となる「できる100の新法則実践マーケティングオートメーション」を執筆。他、個人投資家としても多数のレガシー産業に投資を行う。

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