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第11回 心をわしづかむプレゼンをするための5つのポイントとは?/イノベーションフォレスト(イノベーションの森)

日本情報マート

2019.09.19

 皆さまこんにちは。いつも私のりそコラのコラム「イノベーションフォレスト」と対談シリーズ「イノベーションフィロソフィー」を読んでくださり、SNSでシェアしていただき、愛りがとうございます(愛+ありがとう)。

 皆さまは、人前で話をするときに心掛けていることはありますか?

 私は普段から、大学や高専、大企業、スタートアップ、学術研究都市、アクセラレータープログラムなどで60~120分の講義を行っております。日本語のみでなく英語でお話しする場合もありますし、海外で講演や司会をすることもあります。

 その他にも、企業向けのプレゼン指導、スタートアップ起業家向けの投資家に対するピッチ指導、著名起業家や経営者向けのテックカンファレンスやテレビ出演の際のスピーチの構成、表現、ボディーランゲージ、ファッション、舞台演出などのサポートもしております。

 これらの経験を踏まえて、今回のコラムでは「心をわしづかむプレゼンをするための5つのポイント」を書かせていただきました。ご参考になれば幸いです。

1 オーディエンスは誰なのか明確にする

 まずは、オーディエンスについて理解を深めることが、人前で話す際の第一歩です。聞き手は誰か、人数はどれくらいいるのか、彼らはどのような立場で、どのような目的を持って話を聞きに来るのか。これらを踏まえた上で、何を伝えれば役に立つのか、どのように伝えれば理解しやすいのかを考えていきましょう。

 また、講演など主催者の方がいる場合は、オーディエンスのみだけでなく、主催者の目的も考慮するとよいでしょう。さらに、社会のニーズをうまく取り入れて話すことも重要です。オーディエンスにとっても、主催者にとっても、世の中にとってもより良い変化を与えられる「三方よし」のプレゼンを目指して、内容を練りましょう。

2 プレゼン資料は1ページに1つのメッセージにする

 これは、「1 Para 1 Idea」といって、1つのパラグラフに、1つのアイデアを書く英語の文章の書き方を参考にしています。日本人のプレゼン資料は、1ページに対する情報が多すぎて非常にごちゃごちゃしており、最も伝えたいポイントが分かりにくいことがあります。それに比べて、シリコンバレーをはじめ西洋の資料は、さっぱりとしていて非常に見やすく、後から資料を一人で読み返した際も、ポイントが分かりやすく、プレゼンの内容が思い出しやすいのです。伝説のプレゼンターであったSteve Jobsのプレゼン資料も、すごくシンプルだったことを読者の皆さまも覚えていると思います。

 もちろん、統計グラフや最新のデータのページがあれば、よりイメージが湧き、より理解しやすくなりますので、バランスを考えた上で活用するとよいでしょう。

3 他では聞けない話をする

 情報化社会である現在は、インターネットなどを通して多くの情報を手に入れることができるようになりました。便利になる一方、人前で話をする立場の者には、検索すれば分かる情報ではなく、「今ここでしか聞けない情報」が聞けたり、「今ここでしかできない体験」をしたりする機会の創出が求められているのではないでしょうか。

 あなたの経験に基づく話や考えなど、あなただからこそ伝えられることがあるはずです。それを見つけましょう。調べれば分かる話だけでは、わざわざ時間を作って来てくださったオーディエンスの満足度を高めることは難しいでしょう。

4 プレゼンの山場を決める

 10分間の朝礼でのプレゼン、海外パートナーとの45分間のオンラインミーティング、90分間の日本の大学での講演、3時間から6時間のワークショップなど、時と場合によって長さも内容も違いますよね。しかし、常に意識しておきたいことは「山場」を作るということです。たまに残念だと思うのは、内容もまとまっていて分かりやすいのですが、最初から最後まで同じような話し方で心に響かないプレゼンです。このような話し方では、人の記憶に残ることは難しく、熱意も伝わりません。そこで必要なのが「山場」です。

 事前にプレゼンの山場を想定して、そこに向かって盛り上がっていくように話をしましょう。また、「声の大きさ」「身振り手振り」「感情の込め方」に変化をつけることで、山場を演出することができます。人前で話すときも、音楽の演奏のように、抑揚や変化をつけることで人の心を動かすのです。今は動画サイトなどでも多くのプレゼンを見て学ぶことができますので、ぜひ上の3点に注目して、どうしたら「山場」を作れるのか研究し、まねをすることで、心に響く話し方を習得してください。

5 インタラクティブに、会場を盛り上げる

 次にお伝えするのは、ハーバードビジネススクールで初めての講義のときに、私自身が衝撃を受けた方法で、プレゼンの際も取り入れるようにしています。どのような方法かというと、一方的に話をするのではなく、意図的に質問を投げかけ、オーディエンスの考えを拾い上げながら話を進めるというものです。質問の仕方にもさまざまな方法があります。オーディエンス全体に質問を投げかけ、当てはまるものに挙手してもらう方法、クイズ形式で答えが分かった人からどんどん答えてもらう方法、質問に対して近くの人とグループになって話し合い発表してもらう方法、一人の人と対話を通して考えを深める方法など。これらをその場の空気や目的に応じて、使い分けるとよいでしょう。

 また、オーディエンスが自分の意見を言いやすい雰囲気を作るために、事前にアイスブレークとして隣の人と自己紹介をしたり、英語で褒め合ったり、握手をしたりなどして場を温めることや、オーディエンスの間を歩いて距離を縮めることも効果的です。

 以上の5つのポイントが少しでもご参考になれば幸いです。

 私はいつも人前で話をする際に、オーディエンスの一人一人の心の中にプレゼントを渡すつもりで話をしています。一人一人の目を見て話をしていると、オーディエンスの方々が徐々に前のめりになり、目が輝いてくるのが分かります。その様子を見て、私の話にもさらに熱が入るのです。このような好循環を生み出すには、何よりもまず話し手であるあなたが、楽しく、イキイキと情熱を持って話すことが大事だと思います。貴重な時間を割いて話を聞いてくれる方々への感謝が伝わるような、頭だけでなく心に響くプレゼンを目指しましょう。

 これからも、皆さまのトークで、日本を、そして世界を一緒に熱くしていけるとうれしいです。いつも愛りがとうございます。森若幸次郎ことジョンがお届けいたしました。

以上

※上記内容は、本文中に特別な断りがない限り、2019年9月19日時点のものであり、将来変更される可能性があります。

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執筆:森若幸次郎 / John Kojiro Moriwaka
イノベーションプロバイダー、ファミリービジネス二代目経営者、起業家、講演家、コラムニスト

山口県下関市生まれ。19歳から7年半単身オーストラリア在住後、家業の医療・福祉・介護イノベーションを目指す株式会社モリワカの専務取締役に就任。その後、ハーバードビジネススクールにてリーダーシップとイノベーションを学ぶ。約6年間シリコンバレーと日本を行き来し、株式会社シリコンバレーベンチャーズを創業。近年はNextシリコンバレー(イスラエル、インド、フランスなど)のエコシステムのキープレーヤーとのパートナーシップと英語での高い交渉力を活かし、スタートアップ支援やマッチングを行う。「日本各地でのイノベーション・エコシステムの構築方法」や「どのように海外スタートアップと協業しオープンイノベーションを起こすか」を大企業、銀行、大学などで講演、病院ではリーダーシップセミナーを行う。国内外アクセラレーター支援、スタートアップイベント運営、ピッチ指導(英語・日本語)等も行う。

株式会社シリコンバレーベンチャーズ代表取締役社長 (兼) CEO
株式会社モリワカ専務取締役(兼)CIO
情報経営イノベーション専門職大学 客員教授
Startup GRIND TOKYO コーチャプター ディレクター

著書「ハーバードのエリートは、なぜプレッシャーに強いのか?」

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