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中小企業が売り上げ拡大を実現させる“営業革命”

日本情報マート

2018.10.26

 営業活動は、人員が限られている中小企業にとって重要な課題です。いくら技術力が高く、素晴らしいサービスがあっても、営業にリソースを振り分けることができずに営業機会を失ってしまうことがあるからです。

 例えば中小企業では、経営者を含む一部のトップセールスに頼りがちですが、経営層に依存した営業活動には限界があります。特に経営者の場合、他にやることが山ほどあるため、営業できる件数は限られてくるでしょう。 こうしてアプローチできなかった先にチャンスがあったとすれば、機会費用は大きくなります。このような問題を解決できるのがマーケティングオートメーション(MA)です。

 中小企業にとってMAは、営業活動における人手不足を補うというだけのものではありません。マーケティングの視点を加えることで、お客様のことが分かり、「的を射た営業活動」ができるようになるのです。

 本稿では、MAでできることを、事例を交えて紹介します。また、MAを活用して成功する秘訣や経営者がやるべきことも明らかにしていますので、多くの経営者にとって、自分たちの営業活動を見直すヒントになれば幸いです。

1 営業の歩留まりを上げる

 昨今、採用環境は厳しくなる一方です。大企業も苦戦しており、中小企業はなおさら厳しい状況にあります。運良く優秀な営業担当者を採用できたとしても、自社の顔として独り立ちできるようになるまでには、一定の時間と教育コストが必要です。

 例えば、10回訪問したうち8回が空振りだったというのは営業ではよくあることです。ここでの本質は、10回の訪問を50回にも100回にも高めることですが、人手不足の折、これはなかなか難しいところがあります。

 同様に、どういった先に10回訪問するかというのも問題です。そもそも見込みが高い先に訪問しているのかどうかは、個人的な感覚に頼る部分が多いわけです。つまり、「確率が高い先を見つけ、あるいは確率が高くなったタイミングを逃さずに、より多くの先に効率的にアプローチできる」というのがMAなのです。

2 データに基づいてお客様のことを正しく理解する

 こうした活動ができるのは、MAを活用することで集まったデータによってお客様のことを正しく理解できるようになるからです。

 例えば、「○○業界を攻めても、どうせ無駄だと感覚的に思っていたけれど、データを見てみたら、実はその業界に潜在顧客が眠っていることが分かった」「うちに興味を持つのは男性だと思っていたけれど、調べてみると、男女比は半々だった」といったように、MAを導入した結果、これまで自社のお客様に対して抱いていた“常識=固定観念”が覆されたという例もあります。

 データを見ないまま誤った常識に縛られていたとしたら、お客様が求めている情報を正しく伝えられないまま、間違ったコミュニケーションを取り続けてしまう危険があるというわけです。

3 MAを導入して成功した「小さな会社」たち

 「そんなことを言っても、マーケティングなんてやったこともないし、できる人材はうちにいないよ」というのが経営者の本音なのかもしれません。しかし、そもそもMAは比較的新しいツールなので、約400万社あるといわれる日本企業のうち、MAを導入している企業は、まだ5000社もありません。

 一方で、社員数12名の仕出し弁当屋さんでMAを導入し、お客様のWebサイトの動きに応じて、メールの内容を出し分けたりした結果、導入から1年で広告費を50%削減できた事例があります。その上、注文数も45%増加したというから驚きです。

 また、社員数20名以下のノベルティーの印刷販売を行う企業では、MAで既存顧客に対して購入履歴が分かる画像を自動挿入したメールを送ることで、注文が殺到する繁忙期を分散することができるようになりました。この企業では、過去最高の売上高を達成しています。

 いずれも小さな会社であり、最初からMA活用にたけた優秀なマーケターが存在していたわけではありません。担当者が初心者の状態から始めて、短い期間で成功につなげているのです。

 こうしたMAで自社が望む成果を出している企業には、いくつかの共通点があります。以降では、MAを活用して成功する秘訣ともいえる共通点と、経営者がやるべきことを整理してみます。

4 若手にチャンスを与える

 「MAを誰が運用するのか」は、ありがちな問題ですが、テクノロジーの活用に抵抗感の少ない若手に権限を与えて自由にやらせることで成功している例が少なくありません。

 お客様のことを知るためには、MAを活用しながら試行錯誤を重ねることになります。しかし、横からこまごまとした指示が出される窮屈な状態では、担当者がやる気を失ってしまいます。

 だからといって、「MAで何ができるか考えて、勝手にやってみて」と、丸投げするだけでは問題です。MAによって「何をどうしたいのか(どこの数字を上げたいのか)」という目的をしっかりと伝えた上で、経営者や上司が適宜フィードバックを与えながら、本来の目的に近づけるよう見守ることが大切です。

5 小さな成功を積み重ねる

 MAの導入・活用に掛かる費用は小さなものではありません。MAについて、優秀な人材を雇うイメージで投資をしたとしても、なかなか結果が出なければ、MA導入に反対をしていた他の社員から「本当に意味があるのか」と指摘されてしまうでしょう。

 そうならないために大切なのは、できるだけ早く小さな施策を繰り返し、そこから得られた“気付き”を生かしながら、次の施策にトライするというサイクルを回していくことです。これが、大きな成功への近道です。

 どこから着手すべきかは企業によって異なりますが、目指したいのは、“改善できたらビジネスに与えるインパクトが大きく、かつ現状の作業負担が非常に重い”ところです。

6 チャレンジを応援する企業文化をつくる

 MAは営業支援のためのツールですが、名前に“マーケティング”という言葉が入っているために、その本質が理解されないまま毛嫌いされ、担当者が社内で孤立してしまうケースもあるようです。

 しかし、実際に行うべきことは、「お客様のことや自社のビジネスを正しく理解し、それを成果につなげる」というビジネスで最も基本的で重要なことなのです。

 経営者は、こうしたMAの目的を明らかにし、社内の理解が深まるようメッセージとして発信していかなければなりません。そうして新しいことへのチャレンジを応援する企業文化をつくっていくことこそ、MA活用に当たって一番に経営者がやるべきことといえるでしょう。

以上

※上記内容は、本文中に特別な断りがない限り、2018年10月26日時点のものであり、将来変更される可能性があります。

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