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本当に必要? コーポレートサイト制作のすゝめ

日本情報マート

2018.12.10

 会社が「コーポレートサイト」を作るのは当たり前。近年、このようなイメージが定着してきていますが、そもそもコーポレートサイトとは、どのようなサイトなのかをご存知でしょうか。

 会社が作るWebサイトには、コーポレートサイト以外にも目的や用途によってさまざまな種類があります。

  • 自社の情報を開示し発信するための「コーポレートサイト」
  • 人材採用に特化した「リクルートサイト」
  • 製品やサービスを販売する「ECサイト」
  • さまざまな情報配信やリードナーチャリングを目的とした「オウンドメディア」
  • 製品やサービスの情報がメインで、申し込みや問い合わせを目的とする「サービスサイト」(サービスサイトは、用途によって「キャンペーンサイト」「ランディングページ」と呼ばれることもあります)

 この記事では、会社の情報を掲載してインターネットに公開するシンプルなWebサイト、いわゆる「コーポレートサイト」について、長くIT業界でWebサービスに携わっている筆者がご説明します。

1 なぜコーポレートサイトを作るか

 コーポレートサイトの役割は、「インターネットにある名刺のようなもの」と考えるとイメージしやすいと思います。

 会社名、事業内容、住所、連絡先、設立年月日、代表挨拶など、その会社が「何者なのか」を示す情報を、公式の情報として配信するのがコーポレートサイトです。

 これから新しく取引を始めるかもしれない会社との挨拶で、「必要ないので名刺は作っていません」と言われたら、どのような印象を持たれるでしょうか。

 極端な例のようですが、コーポレートサイトがない会社は、インターネットでその会社の情報を得ようとしているユーザーに対して、社員が名刺を持っていない会社と同じような印象を与える可能性があります。

 もちろん、コーポレートサイトがなくても立派な会社は数多くあります。しっかりしたサイトがあるからしっかりした会社、という保証もありません。

 しかし近年は、コーポレートサイトがないというだけで、会社の信用や印象を損ねてしまう時代になりつつあります。

 名刺の役割と同じく、「あるのが普通で具体的なメリットは分かりにくいけれど、ないと何かと困ることが多い」と考えると、分かりやすいのではないでしょうか。

 従って、コーポレートサイトに期待できるメリットは限られています。「認知度の向上」「対外的な信用力の強化」などが主な役割です。

 実は、上記以外の目的(例えば、人材採用、製品やサービスの販売など)に、コーポレートサイトはそれほど向いておらず、他の効果を期待しすぎて、必要以上に情報や機能を追加していくことはあまりお勧めできません。

 サイトに来訪するユーザーから見ると、情報量が多くなりすぎて、自分が欲しい情報や機能にたどり着きにくく、結局何をしたいサイトなのか分からなくなるからです。

 このようなサイトを作ってしまうと、名刺なのか広告なのか分からなくなり、これでは、本来期待できるはずの効果も薄れてしまいます。

 コーポレートサイトの効果を最大限に引き出すには、自社の情報をまず「正確に」、そして「分かりやすく」発信することに集中し、それ以外の効果を求める場合はコーポレートサイトではなく、初めから目的に合った種類のWebサイトを作るほうが、より効果が期待できると思います。

2 どうやってコーポレートサイトを作るか

 コーポレートサイトは、大きく分けて3通りの作り方があります。

1)全て自分で作る

 Webサイトを作るのに必要な一通りの作業(ライティング、デザイン、プログラミング、サーバーとドメインの契約と設定等)を自社内で対応できる場合です。この場合、知識も豊富にあると思いますので、以降の内容は必要に応じて参考にしてください。

 自分で作る際に注意するポイントとしては、近年、パソコン等の端末からではなく、Webサイト経由で発生するセキュリティー事故が増加傾向にあります。

 セキュリティーに脆弱性のあるWebサイトをインターネットに公開するということは、サイバー攻撃の入り口を自分から用意してあげるようなものです。

 このような理由から、本当に自信があるという方以外には、自分で作ること自体をあまりお勧めしていません。

2)制作を社外に依頼する

 3つの方法の中で最も多く選ばれるのがこの方法です。依頼先としてよくあるのは、「制作会社」「フリーランス」「知人」の3つです。

1.制作会社

 品質は比較的良いものが期待できます。費用は3つの依頼先の中では一番割高ですが、依頼者の手間は比較的少なく、制作者から文章やデザインなどの提案が受けられることが多いです。保守契約を交わせばアフターフォローも受けられますし、フリーランスの場合よりもさまざまな面で安心感があります。

 制作会社に外注する際のポイントとしては、サイトを制作するための費用だけでなく、サイトが完成した後の費用も含めて、委託費の妥当性を判断することです。

 例えば、初期費用が非常に安い制作会社もありますが、その場合はサイトを維持するための費用や、情報を更新する際の作業費用が割高だったりする可能性があります。

 発注する前に必ず、完成した後のアフターフォローや、その際に追加でかかる費用を確認しておくことが、トラブルを避けるために重要です。

2.フリーランス

 品質はバラツキがあります。費用は制作会社よりも安めのことが多く、その代わりに電話やメールなどリモートでのコミュニケーションが前提です。依頼者からデザインや文章についてかなり具体的な指示をしなければならないことが多いです。個人のため、十分なアフターフォローが受けられないこともあるようです。

 コーポレートサイト制作が可能なフリーランスは、以下のようなWebサービスで探すことができます。

●クラウドワークス
https://crowdworks.co.jp/

●ランサーズ
https://www.lancers.jp/

 フリーランスに外注する際のポイントですが、上記のようなフリーランス検索Webサービスでは、受注実績数やクライアントからの評価、実績や作品などを確認することができます。なるべく評価が高く、自分が依頼したい内容に近い経験を持つ方に依頼することが重要です。

 しかし、評価が高いフリーランスは人気があり、多忙なことが多いです。また金額面では、制作会社とそれほど変わらないこともあります。

 かといって、まだ評価が低く、実績が少ないフリーランスへの発注にはリスクが伴います。納期が守られない、突然連絡が取れなくなるなど、よく聞く話ですので、フリーランスとの付き合いに慣れているという方以外には、あまりお勧めできない方法です。

3.知人

 品質はバラツキがあります。気軽に依頼できる半面、品質に満足できなかったり、納期に間に合わなかったりしても、気を使って強く依頼ができないことがあります。費用は制作会社、フリーランスと比べて一番割安となることが多いです。

 知人の方に依頼する際には、完成した後、サイトを更新したいときに、すぐに依頼を受けてもらえる間柄の相手かどうかが、非常に重要なポイントです。

 例えば住所が変わったとき、配信したプレスリリースを掲載したいとき、長期休暇のお知らせなど、意外と更新の機会は多いものです。

 自社で更新する手段がある場合は問題ないのですが、そのサイトを更新できるのが制作者の方しかいない、という状況は大きなリスクがあります。

 たとえ親しい間柄の方であっても、事前にアフターフォローや保守についての内容を確認し、費用を支払い、簡易的ではあっても書面で合意した上で、制作を依頼することをお勧めします。

3)Webサービスを使って自分(社内)で制作する

 ここ数年で、デザインやプログラミングの知識、技術がなくても比較的簡単にWebサイトが作れる便利なサービスが増えてきました。

 どのサービスが良いかは目的や用途、最終的には好みによるのですが、以下のようなWebサービスがあります。

●WIX(ウィックス)
https://ja.wix.com

●Jimdo(ジンドゥー)
https://jp.jimdo.com

●Wordpress(ワードプレス)
https://ja.wordpress.org

●baser CMS(ベイサーシーエムエス)
https://basercms.net

●ペライチ
https://peraichi.com

●Google Sites(グーグルサイト)
https://sites.google.com

●BiNDup(バインド・アップ)
https://bindup.jp

●FIRSTWEB(ファーストウェブ)
https://firstweb.jp

3 いくらで作れるか

 Webサイトのページ数、コンテンツ数、デザインなどによって大きく変わってくるので一概には言えませんが、完成までに必要な制作費用は「0~300万円/1サイト」、完成してからの維持費用が「0~5万円/月額」の範囲、と考えておけばよいと思います。

 あくまで私個人の感覚値ですが、制作会社に依頼した場合は、初期費用60万~80万円前後、月額維持費用が5000~1万5000円くらいのところが多いと思います。

 なお、初期費用が安いところもありますが、そういった制作会社の場合、月額費用が高めの設定になっていることが多く、結果、変わらないか、むしろ割高に設定されていることがあります。

 フリーランスの場合は、制作会社の50~70%程度、知人の場合は、私の周りだと10万~20万円で引き受けてもらえるケースが多いように思います。

 特に親しい間柄の場合は無償同然で作ってくれる方もいます。

 コスト的にはうれしいのですが、作ったWebサイトに、何らかの問題があったときや追加対応が必要になったとき、遠慮して依頼がしにくい関係になってしまうため、適正な費用を支払い、簡易的でも契約を交わすことをお勧めします。

 前述したWebサービスを使って自分(社内)で制作した場合、初期費用はほぼ無料から数万円、月額費用が数百円から数千円と安価で制作することができます。

 Webサイトに求めるものによって変わりますが、自社内である程度対応できる体制が整えられるのであれば、初期はWebサービスを使うことを検討されてもよいと思います。

4 どれくらいの期間で作れるか

 誰かに制作を依頼する場合、完成までに必要な期間は、簡単でシンプルな内容のものであれば1カ月、一般的な内容であれば2~3カ月です。ただしこれは、自社がスケジュール通りに要件を決め、必要な原稿を提出し、デザインもスピーディーに決めることが前提となります。

 以上のスケジュール感は、どこに頼んでも大体同じ納期だと思います。複数人で作業をすることが前提のため、一般的に制作会社の納期が一番長いことが多いです。

 Webサービスを使って自分で制作する場合は、早ければ当日中に、かなり時間をかけても1週間以内には完成すると思います。すぐにコーポレートサイトが必要な場合は、Webサービスで作るのがよいと思います。

5 結局のところ本当に必要なのか

 これから創業する人や、まだコーポレートサイトを作っていない方々が知りたいのは、「本当に必要なのか」「具体的に何の役に立つのか」「かけたコストに見合う効果はあるのか」といった、本音の話だと思います。

 私の経験から正直にお伝えすると、コーポレートサイトがなくてもそれほど困らない、という会社は確かにあります。逆に、サイトを作ってすぐに、具体的な効果が出たという会社は、私の知る限りそれほど多くないです。

 これまでご説明してきた通り、コーポレートサイトはあくまでインターネット上にある名刺のようなもので、製品やサービスを直接販売することができるECサイトや、自社製品のPRや集客ができるサービスサイトとは違い、すぐに効果が見込めるという類のサイトではありません。

 しかしながら、インターネット上に会社の公式情報が存在しないことによって、小さなリスクや機会損失がたびたび発生し、それが月日を経て積み重なってじわじわ効いてくる、というのもまた現実の出来事なのです。

 きちんとしたコーポレートサイトを作っていることによって、その会社に一定の好印象と信用を与えることは紛れもない事実だと思います。

 また先にご紹介した通り、近年では、気軽に試せてコストや手間をあまりかけずにコーポレートサイトを作ることができるWebサービスがたくさんあります。

 もし御社がまだコーポレートサイトを作っておらず、今まさに検討しているという状況であれば、まずはWebサービスで簡単にお試しのサイトを作ってみる、それで十分と満足すればそれでよし。それで満足いくものができなかった場合はどこかに制作を依頼する、という流れを筆者からはお勧めします。

以上

※上記内容は、本文中に特別な断りがない限り、2018年12月10日時点のものであり、将来変更される可能性があります。

※上記内容は、株式会社日本情報マートまたは執筆者が作成したものであり、りそな銀行の見解を示しているものではございません。上記内容に関するお問い合わせなどは、お手数ですが下記の電子メールアドレスあてにご連絡をお願いいたします。

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執筆:FIRSTWEB株式会社

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