
話を聞いてない!解決策も聞いてこない!若者の「聞く力」問題/今ど...
2023.03.03
Copyright (c) Resona Bank, Limited All Rights Reserved.
「どこから資金調達をすべきか、この事業にさらに投資すべきか……」。経営はこうした判断の連続で、その結果には常に「リスク(不確実性)」が伴います。そこで重要になるのが「リスクマネジメント」です。リスクマネジメントとは、
リスクを組織的に管理し、損失などの回避や低減を図るプロセス
です。
不確実な時代、企業規模を問わずリスクマネジメントはますます重要になりました。この記事では、一般的なリスクマネジメントの流れやビジネスに関するリスク一覧を紹介していきます。
まずは図表を確認してください。
「事業を脅かす危機の発生」を挟んで、リスクマネジメントとクライシスマネジメントがあります。両者は、
リスクマネジメントは事前の策、クライシスマネジメントは事後の策
という関係にあります。整理すると、
となります。
以降はリスクマネジメントに注目し、次の順番に説明していきます。
リスクの特定とは、
自社に悪影響を及ぼす恐れがあるリスクを網羅的に洗い出すこと
です。経営者はさまざまなリスクを想定しているはずですが、加えて他の取締役や現場の担当者も交えたディスカッションによって、抜け漏れなくリスクを洗い出しましょう。
なお、リスクは純粋リスクと投機的リスクに大別されます。
ビジネスに関わる一般的なリスクは次の通りです。純粋リスクと投機的リスクの違いも意識しながら確認してみてください。
リスクの分析とは、
洗い出したリスクの大きさを分析すること
です。リスクの大きさを定量的に把握するためには、
発生確率、被害規模、対策状況といった指標で点数化する
と分かりやすいです。
リスクの評価とは、
特定したリスクについて、対応の優先順位をつけること
です。重要なリスクの対応が遅れないようにしましょう。
リスクを評価する際は、前述した「発生確率、被害規模、対策状況といった指標で点数化」した結果を見ます。この他、製品ライフサイクルの考え方を取り入れることもできます。製品ライフサイクルはプロダクト・ライフサイクルとも呼ばれるもので、
製品の状況を、導入期、成長期、成熟期、衰退期の4つのフェーズで示すもの
です。
製品ライフサイクルを法人の存在そのものに当てはめて、リスクを評価することもできます。例えば、導入期はまだ市場が小さい状況なので競合はほとんどいませんが、そもそも製品自体が不発に終わるリスクがあります。フェーズが進んで成長期に入ると、製品がコモディティー化し、値下げを余儀なくされるリスクがあります。
リスクの対応とは、
対応すべきリスクに対して、具体的な対策を講じること
です。基本的な考え方は、リスクコントロールとリスクファイナンシングに大別されます。
それぞれの具体的な手法は次の通りです。
モニタリングと改善とは、
リスクマネジメントの効果を検証し、必要に応じて改善すること
です。リスクマネジメントは継続的に取り組む必要があります。半期や年度ごとに、特定したリスクの発生状況や、実際に顕在化したリスクの対応が適切だったかを確認します。その際、他の取締役や現場の担当者も交えて話し合いをするのが好ましいです。
ここまでリスクマネジメントの流れを確認してきましたが、他社が何をリスクと捉えているかも気になるところです。ここでは、有限責任監査法人トーマツ「企業のリスクマネジメントおよびクライシスマネジメント実態調査2021年版」を紹介します。
この他、有価証券報告書や他社ホームページ上のIR情報などでも、他社が重視しているリスクを確認できます。これは大企業のものとなりますが、同じ業界であれば自社にも関係しますし、そうした大企業と取引している場合、取引先(大企業)のリスクを把握し、自社のリスクマネジメントにも反映させることができます。
通常、リスクを整理するときは発生確率と被害規模の軸を用います。これを基本としつつ、想定時期と対策状況などの軸を加えたポジションマップを作ることで、別の視点からもリスクを評価できます。何を軸にするかは、会社の状況と経営者の感覚によります。
以上
※上記内容は、本文中に特別な断りがない限り、2022年7月13日時点のものであり、将来変更される可能性があります。
※上記内容は、株式会社日本情報マートまたは執筆者が作成したものであり、りそな銀行の見解を示しているものではございません。上記内容に関するお問い合わせなどは、お手数ですが下記の電子メールアドレスあてにご連絡をお願いいたします。
【電子メールでのお問い合わせ先】 inquiry01@jim.jp
(株式会社日本情報マートが、皆様からのお問い合わせを承ります。なお、株式会社日本情報マートの会社概要は、ウェブサイト http://www.jim.jp/company/をご覧ください)
ご回答は平日午前10:00~18:00とさせていただいておりますので、ご了承ください。
RECOMMENDATION
話を聞いてない!解決策も聞いてこない!若者の「聞く力」問題/今ど...
2023.03.03
日本のスマートホーム市場を大きく変えたのは、行動力とやり切り力が...
2023.02.01
すぐ折れる!失敗したくない!ちょっと線が細すぎませんか問題/今ど...
2023.01.04
すぐに病みそうでキツく怒れないけど、遠回しに言うと伝わらない問題...
2022.12.05
徹底的な「先生ファースト」で学校教育を変えていく。他の人が手を付...
2022.11.15