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2022 中小企業の株主総会「株主総会の準備は何をすべき?」

日本情報マート

2022.04.22

 2022年の株主総会(この記事では「定時株主総会」を指します)のシーズンになりました。この記事では、中小企業の株主総会における事前準備のポイントを紹介します。

 株主総会の事前準備のポイントは、スケジュールの把握と招集通知の発送です。中小企業においては、株主数も限られるため新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえて、書面決議で株主総会の決議を省略したり、オンラインでの開催を検討したりすることも考えられます。

 この記事で想定するのは「非公開会社」で、取締役会・監査役設置会社(会計監査人非設置会社)です。非公開会社とは、定款上、発行する株式の全部に譲渡制限を設けている株式会社です。

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1 新型コロナウイルス感染症が株主総会に与える影響

 新型コロナウイルス感染症対策を考慮した株主総会の開催方法を説明いたします。

 株主数の少ない中小企業では、あらかじめ株主と連絡を取って、次のような「書面決議」による方法で、株主総会の開催を省略することができます。ただし、書面決議を行う場合も、株主総会の議事録は作成しなければなりません。

議決権を行使することができる株主全員が、株主総会の目的事項(報告事項および決議事項)について書面または電磁的方法で同意をした場合、株主総会決議や株主総会への報告があったとみなされる

 この他、オンラインで開催する方法もあります。これは、リアルの会場を準備した上でオンラインでも中継する方法です。ちなみに、上場会社以外は、オンラインのみの開催が認められていません。

 オンラインで開催する場合、できる限り進行を短縮するなどして、感染リスクを抑える他に、「オンラインならでは」の注意点があります。例えば、バックアップの通信手段の確保など、当日に通信障害が生じた場合の対策が必要です。この他、議事録作成はオンライン出席の株主についての記載が必要など、リアルの開催とは異なる点があります。

 株主総会の開催にあたって、新型コロナウイルス感染症の対策を考えるためには、法的に留意する点もありますので、あらかじめ弁護士に相談しておくことが大切です。

 では、株主総会に関する基本を説明していきます。スケジュールや書面決議についても分かりやすく紹介します。

2 株主総会とは

 株主総会は、会社における重要事項を決定する機関です。取締役や監査役などの役員の選任・解任ができるだけでなく、役員の報酬などを決定することができます。そのため、株主総会は、法令の定めに従って、毎年必ず開催しなければなりません。

 しかし、中小企業の中には、株主が親族や役員だけである会社や株主の数が少ない会社もあり、株主総会の必要性を感じる機会が乏しく、形だけ議事録を作成している会社もあります。

 このような場合、ひとたび株主間(親族間や役員間)の関係が悪化すると、経営権を巡って、争いが生じかねません。株主総会が適法に開催されていないことが争点になり、法的紛争に巻き込まれる可能性もあります。

3 株主総会の開催日

 株主総会の開催日について、法令上、「○月○日に開催すべき」との定めはありません。しかし、毎年6月下旬に株主総会が集中しています。なぜでしょうか。

 これは基準日が関係しています。基準日とは、会社が株主総会において権利を行使できる株主を定める日のことです。そして、次の理由から6月下旬に株主総会が集中しています。

  • 基準日は、会社の決算期に合わせて設定されることが多く、決算期=基準日を毎年3月末日に定めている会社が多い
  • 株主の権利行使は、基準日から3カ月以内に行使するものとされている

 なお、かつてはいわゆる「総会屋」によって株主総会が混乱、延長・長時間化することがあったため、慣行として6月の最終営業日に株主総会を開催することは避けられています。

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4 スケジュール例

 招集通知の発送期限などの一部の手続は、決められた期限に従って行わなければなりません。一般的な株主総会のスケジュール例は次の通りです(基準日を2022年3月31日としています)。

ショーン・オン氏との画像です

5 開催場所の決定

 株主総会の開催場所は、会社の本店所在地に限らず、自由に決定することができます。近年では、新型コロナウイルス感染症の影響から“3密”にならない会場を選択したり、席数を減らしたりしている会社もあります。

 なお、株主総会をオンラインで開催することを検討している場合でも、オンラインのみの開催は認められないので、実際に株主総会の会場を設けることが必要です。双方向で速やかに情報伝達できるテレビ会議システムなどを利用して、会場と株主との間をつなぐことが考えられます。

6 招集通知の発送

 取締役会は、株主総会の招集を決定し、定款の定めまたは取締役会の決定に基づいて代表取締役が招集通知を発送しなければなりません。

 まず、取締役会では、次に記載する主な事項を決定しなければなりません。株主に、オンラインでの出席・参加を認める場合、その方法や質問・動議の提出などの権利の制限についても決定する必要があります。

  • 株主総会の日時および場所
  • 株主総会の目的事項(報告事項および決議事項)
  • 株主総会に出席しない株主が書面または電磁的方法によって議決権を行使することができることとするときは、その旨
  • 役員などの選任・報酬、定款変更など一定の事項が株主総会の目的事項であるときは、議案の概要

 上記を取締役会で決定後、会社は、法令に定められた期限に従って、株主に招集通知を発送しなければなりません。招集通知には上記の事項を記載し、計算書類および事業報告を添付しなければなりません。

 招集通知の発送期限は、非公開会社の場合、株主総会の日の1週間前に送付することで足ります(ただし、書面や電磁的方法による議決権の行使を認める場合には、2週間前となります)。

 ここでいう「1週間」とは、招集通知の発送日と株主総会の日を含まず、中1週間(中7日)が必要です。

招集通知の発送期限を示した画像です

 書面や電磁的方法による議決権の行使を認めない場合で、かつ、株主全員の同意がある場合、招集通知の発送を省略することができます。株主数が少なかったり、株主が親族・役員だけだったりする場合には、あらかじめ株主全員の同意を得て、招集通知の発送自体を省略することもできます。

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以上

※上記内容は、本文中に特別な断りがない限り、2022年4月22日時点のものであり、将来変更される可能性があります。

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執筆:日本情報マート
監修:三浦法律事務所 弁護士 磯田翔
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